英 文 名 | : | Public Health Nursing Ⅱ |
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科 目 概 要 | : | 看護学3群科目、4年前期 [火曜日2時限、水曜日3・4・5時限]、選択(自由)、講義、2単位 |
担 当 者 | : | (◎は科目責任者) 田中 美加※、 田辺 幸子※、 ◎吉田 直子※、 松岡 昌子※、 石井 忍※、 鈴木 春奈※(非常勤)、 増岡 侑香※(非常勤)、 村岡 広代※(非常勤) |
講 義 室 | : | 対面授業、地域看護学実習室、IPE棟5階チーム医療演習室A1~A3 |
そ の 他 | : | 保健師国家試験受験資格取得に必要な科目 科目ナンバリングコード:N301-Pc08 ※は実務経験有 |
保健師として公衆衛生看護活動を実践するために、公衆衛生看護方法の特徴を学び、保健師の活動の基本と具体的方法を理解する必要がある。本科目では、公衆衛生看護Ⅰの内容を踏まえて、より専門性の高い成人・感染症・難病・精神保健活動分野および健康危機管理について、講義および事例を通して以下の事項を学ぶことを目的とする。
1. 公衆衛生看護の理念、目的、対象、活動の原則について理解する。
2. 個人・家族・地域(集団/組織)全体に働きかける保健師活動の方法を理解する。
3. 多様な場における、保健活動と支援方法を理解する。
4. 感染症、難病、精神疾患を持ちながら地域で生活する対象者への保健指導や支援を理解する。
5. 健康危機管理おける法制度と活動を理解する。
6. 事例を用いて、アセスメントと支援計画の立案を行い、対象に応じた支援方法を理解する。
7. 事例を用いて、公衆衛生看護における倫理的課題について考察する。
公衆衛生看護の理念および活動の基本を講義する。
公衆衛生看護活動の方法を講義する。
教科書、パワーポイントスライドを使用し、必要に応じてグループディスカッションを行う。
単元別に小テストを実施し学修内容の確認を段階的に行う。フィードバックはGoogleClassroomを通して行い、必要に応じて授業内で解説する。
学生の質問や課題に関して授業中にフィードバックを行う。
回 | 項目 | 内容 | 担当者 | 日時 | 講義室 |
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1 | 【公衆衛生看護活動総論】 公衆衛生看護における保健師活動の特徴 | 公衆衛生看護における保健師の活動方法の特徴、活動の展開方法、個人・家族・地域(集団/組織)の捉え方、支援技術、家族支援方法を概観する。 他の関連科目や既習科目、公衆衛生看護学実習との関連、および本科目の学習目標と到達度等を知る。 | 吉田 直子 | 4/8(火)② | 対面授業・地域看護学実習室 |
2 | 【成人保健活動】 成人期の健康づくりと疾病予防への支援 | 成人期の保健活動に関する法制度の理解に基づき健康づくりと健康課題解決に向けた個人・家族・地域(集団/組織)へのアセスメントの方法及び社会資源の活用・開発の必要性を理解する。地域ケアシステムの構築に向けた保健師活動の意義を理解する。 | 田中 美加 | 4/15(火)② | 対面授業・地域看護学実習室 |
3 | 【成人保健活動】 職域の保健活動とメンタルヘルスへの支援 | 成人期(職域)における保健活動およびメンタルヘルスの動向と法制度に基づいた心身の健康の維持と増進、課題解決に向けた保健活動について考察する。ストレスチェックの活用とメンタルヘルス不調者への支援の実際を学ぶ。 | 松岡 昌子 | 4/22(火)② | 対面授業・地域看護学実習室 |
4 | 【成人保健活動】 事例① | 生活習慣に関する疾病の事例を通して、集団に働きかける保健師活動の方法を考える。対象の属する集団/組織のアセスメントを通し、人々の持つ力を引き出し、高めるために必要な保健師の活動方法を考える。 | 石井 忍 松岡 昌子 | 5/28(水)③ | 対面授業・地域看護学実習室 |
5 | 【住民主体の保健活動】 事例② | 地域事例を通して、地域全体に働きかける方法を考える。住民主体の活動を通じて、地域全体の健康課題の解決や保持増進に向けた政策・施策化に必要な保健師の基本的な考え方や連携・協働のあり方について考える。 保健活動における倫理的課題について考察する。 | 吉田 直子 | 5/28(水)④ | 対面授業・地域看護学実習室 |
6 | 【健康危機管理】 健康危機管理の法体制 | 健康危機管理の定義及び法制度とリスクマネジメント、リスクコミュニケーションについて理解し、行政機関や組織における体制整備について学ぶ。 | 石井 忍 | 6/3(火)② | 対面授業・地域看護学実習室 |
7 | 【成人保健活動】 産業保健活動の方法と実際 | 産業保健の場における法制度の活用及び今日的な健康課題とそれに対応する企業等の施策を学ぶ。 THP、心の健康づくり、労働の多様化における産業保健活動の実際を学ぶ。 疾病と就労の両立に必要な支援について考える。 | 増岡 侑香 | 6/4(水)③ | 対面授業・地域看護学実習室 |
8 | 【感染症保健活動】 感染症予防と患者への支援 | 感染症に関連する法制度を踏まえ、感染症に罹患している個人・家族・地域(集団/組織)への保健師の支援方法と活動を学ぶ。 | 吉田 直子 | 6/4(水)④ | 対面授業・地域看護学実習室 |
9 | 【感染症保健活動】 事例展開③ | 事例を通して結核対策における保健師の役割と支援方法を学ぶ。 感染症保健活動における倫理的課題について考察する。 | 吉田 直子 | 6/4(水)⑤ | 対面授業・地域看護学実習室 |
10 | 【健康危機管理】 健康危機管理の実際 | 感染症パンデミック対応、災害対応における平時からの体制づくり、発生時の対応及び回復・復興に向けた支援の実際について学ぶ。 健康危機管理における我が国の課題について考察する。 | 村岡 広代 | 6/10(火)② | IPE棟5階チーム医療演習室A1~A3・対面授業 |
11 | 【難病患者支援活動】 難病患者への支援 | 難病に関する法制度を踏まえ、難病を持つ人々の健康課題を理解し、生活障害や課題に応じた個人・家族・地域(集団/組織)への支援方法を学ぶ。 | 石井 忍 | 6/11(水)③ | 対面授業・IPE棟5階チーム医療演習室A1~A3 |
12 | 【難病患者支援活動】 難病患者への支援 事例④ | 事例をもとに、難病患者の法制度を活用した日常生活における自立支援と疾病の特徴に応じた個人/家族・集団への支援計画の立案と実施について学ぶ。 災害等の健康危機も視野に入れた地域ケアシステムの構築について学ぶ。 | 鈴木 春奈 | 6/11(水)④ | 対面授業・IPE棟5階チーム医療演習室A1~A3 |
13 | 【精神保健活動】 精神疾患の予防と患者への支援① | 精神保健医療福祉の動向を学ぶ。精神疾患を持ちながら地域で生活する人々の今日的課題を学び、共生社会の形成や人権養護の観点からの支援方法を考察する。嗜癖や依存症のある人の支援方法と倫理的課題について学ぶ。 | 吉田 直子 | 6/17(火)② | 対面授業・IPE棟5階チーム医療演習室A1~A3 |
14 | 【精神保健活動】 精神疾患の予防と患者への支援② | 社会資源の現状と課題を学び、精神障害のある当事者とその家族における日常生活上の困難さを解決するための支援及び地域(集団/組織)との協働、地域づくりについて学ぶ。 援助希求と人権擁護における倫理的課題について考察する。 | 吉田 直子 | 6/18(水)③ | 対面授業・IPE棟5階チーム医療演習室A1~A3 |
15 | 【健康なまちづくり】 事例⑤ | 事例を基に地域の健康課題とその解決方法を考える。 社会資源の活用と必要性について議論し、活用と開発のための保健師活動を考察する。地域ケアシステムの構築における住民との協働と他職種他機関連携について考察する。 | 吉田 直子 | 6/18(水)④ | 対面授業・IPE棟5階チーム医療演習室A1~A3 |
1. 公衆衛生看護の理念、目的、対象、活動の原則について説明することができる。
2. 社会の動向を捉え、その健康影響を考察することができる。
3. 健康課題を解決するための社会資源や仕組みと、それらを作る保健師活動を説明することができる。
4. 個人、家族、集団および地域全体に働きかける保健師活動の方法を説明することができる。
5. 様々な対象への保健指導や支援について説明することができる。
6. 行政における保健師活動について説明することができる。
7. 職域における保健師活動について説明することができる。
定期試験(80%)と授業態度・小テストへの取り組み(20%)により評価する。
【評価基準】
・小テストでは、講義の内容及び発展的問題を用意し複数回受験することができる。理解できるまで取り組む姿勢を評価する(ClassroomとFormsを使用)。
1 | 事前に教科書の該当部分を読んで予習しておくこと(30分程度/回)。 本科目は予習、復習、含めて60時間の自己学習を要する。毎回、講義内容の復習をし、単元ごとの小テストに臨むこと。 |
2 | 不明な点や質問は講義の前後またはリアクションペーパーに記載すること。次の講義で口頭・資料・ビデオ等を使用しフィードバックを行う。 |
3 | 事例に基づきディスカッションを交えた講義であるため、補講で同じ内容が体験できない可能性が高い。そのため,自己の健康管理に留意し,欠席しないように努力すること |
4 | 項目順、講義形態(対面、課題学習等)は変更することがある。各回の進行は、第1回に詳細なスケジュールを配布し説明する。 |
5 | 〔実務経験のある教員〕 田中美加、吉田直子、石井忍、松岡昌子:保健師の実務経験を活用した保健活動についての講義。 |
6 | 〔卒業・学位授与の方針と当該授業科目の関連〕 〇(1) 人間の尊厳・権利への深い理解と高い倫理観に基づく行動力 (2) 豊かな人間性と幅広い教養を基盤として、自己理解と対象との相互理解に基づく援助的人間関係を築く力 ◎(3) 看護学とその関連分野の知識を基盤として、多様な対象に科学的根拠に基づく看護を提供できる実践力 ◎(4) 多様な保健医療福祉の場において、多職種との連携の中で看護専門職としての機能を発揮できる能力 〇(5) 必要な情報や研究成果を看護実践に活用し、課題解決に導くための基礎的能力 ◎(6) 変化する社会や医療の動向を踏まえ、生涯にわたって研鑽し続けられる姿勢 ◎は特に関連するもの、○は関連するもの |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 標準保健師講座 2『公衆衛生看護技術』 | 中村裕美子他 | 医学書院 |
教科書 | 標準保健師講座 3『対象別公衆衛生看護活動』 | 中谷芳美他 | 医学書院 |
参考書 | 厚生の指標増刊 国民衛生の動向 | 厚生労働統計協会 | 厚生労働統計協会 |
参考書 | これからの保健医療福祉行政論 第3版 | 星旦二他 | 日本看護協会出版会 |
参考書 | その他 適宜紹介する |