英 文 名 | : | Global Health Nursing |
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科 目 概 要 | : | 看護学3群科目、3年前期 [水曜日4時限]、必修科目、講義、1単位 |
担 当 者 | : | (◎は科目責任者) ◎田辺 幸子※、 特別講師、 ゲスト講師 |
講 義 室 | : | 対面授業、L2-309、N号館 講義室1、N号館 講義室2 |
そ の 他 | : | 科目ナンバリングコード:N301-Sa07 ※は実務経験有 |
世界で起こっている様々な公衆衛生・医療の課題に対し、看護職として専門職・地域組織と協力して取り組むためにグローバルな視点から人々の健康に影響する文化、社会経済、政治、教育、環境について理解し、健康課題及び対象となる人々を多角的に分析する能力を修得する。さらに、対象の生活や価値観を尊重した看護のアプローチについて自己の考えを深める。
世界の健康の現状とその背景、国際協力活動、異文化看護について学ぶ。具体的には以下とする。
世界の人口統計および健康、社会、経済に関する指標を用い、世界の人々の生活環境、健康課題を解説する。
人間の安全保障、SDGs、プライマリヘルスケア、UHCを含む開発・国際保健における主要な政策の変遷について解説する。
海外の看護活動実践者を特別講師に迎え、活動国の看護の現状、日本との比較について解説する。
異文化で生活する人々に適応できる概念・モデル、地域で生活する在日外国人の現状と支援について解説する。
在日外国人の医療の現状と課題について解説し、国際社会において看護に求められる役割を議論する機会を提供する。
パワーポイント、メディアを活用して講義を行ったのち、ディスカッションを行う。
事例を用いてグループワークを行う。
【フィードバック】課題は次の授業で特徴的な見解についてコメントする。
回 | 項目 | 内容 | 担当者 | 日時 | 講義室 |
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1-2 | 世界の健康格差の構造 | 1. オリエンテーション 2. 国際看護学の定義と概要 3. 人口の変化 4. 保健指標 5. 保健システム | 田辺 幸子 | 6/4(水)③ 6/11(水)④ | 対面授業・N号館 講義室1 |
3 | 国際機関の政策と活動 | 1. OECDの活動 2. 国連本部の概要 3. 国連諸機関の活動 4. 世界保健機関の活動 | 田辺 幸子 | 6/13(金)② | 対面授業・L2-309 |
4 | 国際保健の主要概念(経済開発からSDGs) | 1. 開発の変遷 2. 保健政策の変遷 3. 持続可能な開発のための2030年アジェンダ(SDGs) | 田辺 幸子 | 6/18(水)④ | 対面授業・N号館 講義室1 |
5 | 在日外国人の健康課題と医療支援 | 健康課題を持つ在日外国人の医療の現状と課題 | 田辺 幸子 ゲスト講師 | 6/25(水)④ | 対面授業・N号館 講義室1 |
6 | 異文化理解と在日外国人の医療支援 | 1.文化を理解する基本的概念 2.在留外国人の現状と健康リスクと支援の現状 3.文化を考慮した看護 4. 通訳アプリを用いた医療支援の方法 | 田辺 幸子 | 7/2(水)④ | 対面授業・N号館 講義室1 |
7 | 諸外国における看護の現状「ノルウェーにおける保健医療システムと看護の課題」 ※国際交流委員会特別講義 | ノルウェーの看護教育、保健医療制度、看護の実際 | 田辺 幸子 特別講師 | 7/2(水)⑤ | 対面授業・N号館 講義室1 |
8 | 国際看護に関するグループワーク | 国際看護において受講者の興味関心のある分野の事例検討/演習 | 田辺 幸子 | 7/9(水)④ | 対面授業・N号館 講義室1 |
1.国際社会の保健・医療における現状と課題を理解し、健康格差を生む社会構造を説明できる。
2.健康格差是正のため政府、国際機関、NGOsが実施している取組や戦略を学び、国際社会における看護の役割と貢献について考察できる。
3.在日外国人に関する健康課題や取り組みについて学び、多様な文化背景をもつ人々の生活の支援と必要な能力を考察できる。
4.国際医療協力活動における看護職の専門性、看護師の普遍的役割と課題についての学びを通して、自身の将来の課題を考察できる。
授業の積極的参加およびリアクションシート(30%)、ミニテスト(30%)、課題(40%)による総合評価
課題は提示された内容について、情報に基づいた分析がされており、解決策が具体的に述べられていること。
1 | 【予習】事前に提示した資料に目を通し、キーワードについて自己学習してから講義に臨む(30分程度)。 |
2 | 【復習】授業で紹介するウェブ上、参考資料の情報に目を通して、自ら発展的に学ぶこと(1時間程度)。 |
3 | 日程、項目順、講師は変更することがある。各回の進行は、第1回に詳細なスケジュールを配布し説明する。 |
4 | 国際看護、途上国の健康に興味がなくても、国内の病院等で価値観の異なる対象を看護する場面がある。本講義は対象の理解を深めるためにすべての看護学生に役立つように計画されている。 |
5 | 第8回はパソコンを持参すること。 |
6 | ゲスト講師(小林米幸):在日外国人医療活動を活用した講義 |
7 | 〔実務経験のある教員〕 田辺幸子:看護師、保健師の国際看護活動の実務経験を活用した講義 |
8 | 〔卒業・学位授与の方針と当該授業科目の関連〕 ◎(1) 人間の尊厳・権利への深い理解と高い倫理観に基づく行動力 ◎(2) 豊かな人間性と幅広い教養を基盤として、自己理解と対象との相互理解に基づく援助的人間関係を築く力 〇(3) 看護学とその関連分野の知識を基盤として、多様な対象に科学的根拠に基づく看護を提供できる実践力 ◎(4) 多様な保健医療福祉の場において、多職種との連携の中で看護専門職としての機能を発揮できる能力 〇(5) 必要な情報や研究成果を看護実践に活用し、課題解決に導くための基礎的能力 ◎(6) 変化する社会や医療の動向を踏まえ、生涯にわたって研鑽し続けられる姿勢 ◎は特に関連するもの、○は関連するもの |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 使用しない。随時、日本語・英語の参考文献の紹介、授業に関連した資料を適時配布する。 | ||
参考書 | 国際看護学: 看護の統合と実践 : 開発途上国への看護実践を踏まえて | 柳澤理子編・著(2017) | PILAR PRESS(東京) |
参考書 | 系統看護学講座/統合分野/災害看護学・国際看護学/看護の統合と実践③ | 浦田喜久子編(最新号) | 医学書院 |
参考書 | いのち、開発、NGO | デビッド・ワーナー他(1998) | 新評社 |