英 文 名 | : | Life-span Developmental Nursing:Gerontological Nursing |
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科 目 概 要 | : | 看護学3群科目、3年前期 [水曜日3時限]、必修科目、講義、2単位 |
担 当 者 | : | (◎は科目責任者) ◎杉本 知子※、 綿貫 恵美子※、 シェザード樽塚 まち子※、 櫻井 理恵※、 伊藤 友恵※(兼任)、 大石 智※(兼担)、 清宮 美詠※(兼任) |
講 義 室 | : | 対面授業、L2-210、L2-411、N号館 講義室1 |
そ の 他 | : | 科目ナンバリングコード:N301-Gn04 ※は実務経験有 |
老年期を生きる人々の持つ多様な特性への理解を深め、効果的なケアが提供できるように高齢者ケアチームの中で看護職の役割を果たしていくための基礎的能力を修得する。
・対象理解の基盤となる高齢者に多く見られる健康障害や日常生活行動の変化、社会生活の実態等と、それを支える看護援助について講義する。
・看護が提供される場や対象の病期に応じた老年看護の実際について講義する。
・パワーポイントと講義資料を用いた講義形式(対面授業)ですすめる。
・レポート及び課題へのフィードバックとして、各学生の老年生涯発達看護学実習開始時(学内実習中)に、学生全体への講評や記載例の資料とともにレポート・課題用紙を返却する。
・小テストは、テストの実施・回収後に授業内で設問・模範解答の解説をすること、開講期間中にテスト用紙を返却することによりフィードバックを行う。
回 | 項目 | 内容 | 担当者 | 日時 | 講義室 |
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1 | 老年期を生きる人々の特徴と看護(1)-老年看護とは- | ・ガイダンス(目的、方法、課題など) ・老年看護の理念、目的・目標及び方法について理解する。 ・高齢社会における高齢者の権利擁護・意思決定支援について理解する。 ・レポート:講義内容を踏まえ、高齢者の強みをいかした看護や高齢者の権利を擁護する看護とは何かについて具体的に検討する。 | 杉本 知子 | 4/9(水)③ | 対面授業・N号館 講義室1 |
2 | 高齢者の生活を維持するための看護(1)-摂食・嚥下- | ・事前学習として、高齢者の食行動の特徴と看護について教科書の該当頁を熟読する。 ・高齢者の摂食・嚥下障害のアセスメント、障害改善に向けたリハビリテーションの実際と看護について理解する。 | 伊藤 友恵 | 4/16(水)③ | 対面授業・N号館 講義室1 |
3 | 老年期を生きる人々の特徴と看護(2)-健康課題と社会生活- | ・現代社会における老年観について学習し、将来の看護者としての自らの老年観について考える。 ・国内の高齢者の健康状態や生活の実態、高齢者を取り巻く社会環境について、統計指標や社会調査結果から理解する。 | 綿貫 恵美子 | 4/23(水)③ | 対面授業・N号館 講義室1 |
4 | 高齢者の諸機能の変化と日常生活行動の特徴 | ・小テスト:生涯発達看護学等の既修科目で学習した高齢者の特徴に関する設問への解答を通して、自分の理解度を確認する。 ・小テストの設問内容を押さえながら高齢者に生じる諸機能の変化について復習し、それらが日常生活行動に及ぼす影響について理解する。 | 杉本 知子 | 5/7(水)③ | 対面授業・N号館 講義室1 |
5 | 高齢者の生活を維持するための看護(2)-活動・転倒予防- | ・高齢者の活動の特徴、高齢者の転倒予防に関するアセスメントと援助技術について理解する。 ・課題提出:講義内容を踏まえ、授業後に認知症高齢者事例に関する看護計画立案をすることで、高齢者の転倒予防方法について具体的に検討する。 | シェザード樽塚 まち子 | 5/14(水)③ | 対面授業・N号館 講義室1 |
6 | 高齢者の生活を維持するための看護(3)-排泄- | ・加齢に伴う排泄機能の変化と、高齢者の排泄行動の特徴について理解する。 ・排泄障害のアセスメントと看護援助の実際について理解する。 | 綿貫 恵美子 | 5/21(水)③ | 対面授業・N号館 講義室1 |
7 | 認知症を有する高齢者の看護(1)-認知症の診断と治療- | ・高齢者に対して行われる認知機能評価の意義と、その様々な評価方法について理解する。 ・認知症の診断と治療方法について理解する。 | 大石 智 | 5/27(火)① | 対面授業・N号館 講義室1 |
8 | 健康障害のある高齢者の看護(1)-せん妄- | ・せん妄の発症要因・特徴・タイプについて理解する。 ・高齢者におけるせん妄の特徴と、アセスメントを含む予防や早期回復のための看護援助について理解する。 | 綿貫 恵美子 | 5/28(水)③ | 対面授業・N号館 講義室1 |
9 | 治療過程における高齢者への看護 | ・加齢に伴う薬物動態の変化、薬物療法を受ける高齢者に起こりやすい問題、及び内服管理を要する高齢者の看護について理解する。 ・高齢者のリハビリテーションのプロセスと病期に応じた意義・特徴、回復期・維持期リハビリテーションにおける高齢者への看護援助について理解する。 | 綿貫 恵美子 | 6/11(水)③ | 対面授業・N号館 講義室1 |
10 | 健康障害のある高齢者の看護(2)-褥瘡- | ・高齢者の病態や皮膚の特徴とそれに伴う褥瘡発生のメカニズム・好発部位について理解する。 ・褥瘡のリスクアセスメントと予防、高齢者の褥瘡ケアの実際について理解する。 | 清宮 美詠 | 6/18(水)③ | 対面授業・N号館 講義室1 |
11 | 要介護高齢者への看護 | ・介護老人保健施設入所高齢者の抱える健康・生活上の課題への看護の展開について、事例を通して理解する。 | シェザード樽塚 まち子 | 6/25(水)③ | 対面授業・N号館 講義室1 |
12 | 終末期にある高齢者への看護 | ・エンドオブライフ・ケアとは何か、その定義・考え方等について理解する。 ・終末期における高齢者と家族への看護について理解する。 | 櫻井 理恵 | 7/2(水)③ | 対面授業・N号館 講義室1 |
13 | 認知症を有する高齢者の看護(2)-認知症のパーソンセンタード・ケアと看護- | ・認知症のある高齢者と家族への看護の目標及びアセスメントと看護援助のポイントについて理解する。 | シェザード樽塚 まち子 | 7/9(水)③ | 対面授業・N号館 講義室1 |
14 | 認知症を有する高齢者の看護(3)-認知症高齢者とのコミュニケーション- | ・認知症のある高齢者とのコミュニケーションの基本、中核症状・行動心理症状に対応したコミュニケーション技術、日常生活行動を引き出すコミュニケーション技術等について、事例を通して検討する。 | シェザード樽塚 まち子 | 7/16(水)③ | 対面授業・N号館 講義室1 |
15 | 高齢者ケアチームにおける看護職の役割 | ・高齢者が生活している様々な場の特徴、及び場に応じた医療・介護・福祉の専門職からなる高齢者ケアチームにおける多職種連携・協働、そこでの看護職の役割について理解する。 | 杉本 知子 | 7/16(水)④ | 対面授業・N号館 講義室1 |
1.自らの老年観について論述できる。
2.今までに学修してきた高齢者の身体的特徴・諸機能の変化に関する知識について復習し、正しい内容を説明できる。
3.老年期を生きる人々の健康状態と生活実態について説明できる。
4.高齢者を取り巻く社会構造・環境と権利擁護について看護の視点から説明できる。
5.老年看護の理念について説明できる。
6.高齢者の転倒予防、摂食・嚥下障害、排泄障害のアセスメントと看護援助について説明できる。
7.高齢者のせん妄・褥瘡予防における看護について説明できる。
8.認知症を有する高齢者と家族への看護について説明できる。
9.薬物療法及びリハビテーションを受ける高齢者の看護について説明できる。
10.終末期にある高齢者の看護について説明できる。
11.高齢者の生活の場の特徴、高齢者チームケアと多職種連携・協働、看護職の役割について説明できる。
1)レポート(10%)、2)小テスト(10%)、3)課題提出(5%)、4)定期試験(75%)により評価する。
・レポートでは、講義の内容や前年度の生涯発達看護学実習フィールドワークから、高齢者の社会生活と権利、高齢者の持つ強み等について想起し、そこから必要とされる看護について具体的かつ丁寧に論述できているかを評価する。
・小テストでは、今までに学修してきた高齢者の身体的特徴・諸機能の変化の設問に対して正しく解答できているかを評価する。
・課題提出では、事例の身体・認知機能の特徴に応じて、事例の看護上の課題の理由・看護目標・援助方法について具体的に述べられているかを評価する。
1 | 予習として、各回の授業前に、既習科目(生涯発達看護学、生涯発達看護学実習等)の授業内容に関連する部分を復習する(毎回30分程度)。 |
2 | 復習として、各回の授業後に、授業内容を含む教科書の該当部分を精読する(毎回20分程度)。 |
3 | 〔実務経験のある教員〕 杉本知子:看護師としての臨床経験や介護認定審査委員の活動経験をいかした、老年看護や高齢者ケアチームにおける多職種連携についての講義。 綿貫恵美子:看護師としての臨床経験や介護認定審査委員の活動経験をいかした、高齢者の健康課題・障害の特徴とその看護についての講義。 シェザード樽塚まち子:大学病院での病棟看護師としての臨床経験をいかした、高齢者の機能・病期に応じた老年看護についての講義。 櫻井理恵:看護師や産業保健師としての臨床経験をいかした、慢性病をもつ高齢者への看護についての講義 |
4 | 〔卒業・学位授与の方針と当該授業科目の関連〕 〇(1) 人間の尊厳・権利への深い理解と高い倫理観に基づく行動力 (2) 豊かな人間性と幅広い教養を基盤として、自己理解と対象との相互理解に基づく援助的人間関係を築く力 ◎(3) 看護学とその関連分野の知識を基盤として、多様な対象に科学的根拠に基づく看護を提供できる実践力 〇(4) 多様な保健医療福祉の場において、多職種との連携の中で看護専門職としての機能を発揮できる能力 (5) 必要な情報や研究成果を看護実践に活用し、課題解決に導くための基礎的能力 (6) 変化する社会や医療の動向を踏まえ、生涯にわたって研鑽し続けられる姿勢 ◎は特に関連するもの、○は関連するもの |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 系統看護学講座 専門分野Ⅱ 老年看護学(第10版). | 北川公子・他 | 医学書院,2018. |
参考書 | ・教科書以外に、授業毎に担当者が作成した資料を配布する。 ・参考書は必要に応じ、紹介する。 |