英 文 名 | : | Psychiatric Nursing (Practicum) |
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科 目 概 要 | : | 看護学3群科目、3年後期、必修科目、実習、3単位 |
担 当 者 | : | (◎は科目責任者) ◎柴田 真紀※、 松尾 真規子※、 海老澤 睦※、 大山 一志※、 髙橋 英雄※(兼任)、 ティーチング・アシスタント |
実 習 場 所 | : | 北里大学病院、相模ヶ丘病院、けやきの森病院、こころのホスピタル町田、就労継続支援事業所 等、精神看護学実習室 |
そ の 他 | : | 教職課程必修科目: 養護に関する科目[養教一種免] 施行規則に定める科目区分:看護学(臨床実習及び救急処置を含む) 科目ナンバリングコード:N304-Pn04 ※は実務経験有 |
精神障がいと共に生きる「人」としての患者理解を深め、対象者がその人らしく生きるために必要な看護を計画し看護援助の実際を学ぶために、精神科病棟、就労支援施設等における実習を行い、精神保健上の問題解決能力を養う。
・精神障がいと共に生きる人との関わりを通し、対象者がその人らしく生きるために必要な情報を収集し、アセスメントして看護上の問題を抽出し、課題解決に向けた看護の検討、実施、評価ができるように助言・指導する。
・対象との援助関係の構築が図れるように助言・指導する。
・精神障害をもちながら社会参加をしていくために必要な要素に関する理解が深まるように助言・指導する。
<病棟実習>
・精神科病棟に入院している患者1名以上を受け持ち、助言・指導を受けながら看護ケアを実践する実習とする。
・オレムーアンダーウッド理論に基づいた記録用紙を使用する。
・カンファレンスによる学生同士の相互学修を行う。
<就労支援施設等における実習>
・就労支援施設に参加し、地域に暮らす精神障がい者との関わりを体験的に学ぶ。
フィードバック方法
・助言・指導は教員と実習指導者の連携のもとに口頭で行う。
・看護実践記録、レポートにはコメントを記載し返却する。
・カンファレンス、グループワークの際には精神保健上の問題解決能力を養えるよう助言、指導する。
項目 | 内容 |
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精神症状や生活障害が患者の日常生活に与える影響 | ・患者がこれまで歩んできた人生に関心を持ち、患者の体験を共有する。 ・患者を身体・心理・社会的側面からとらえ、全体像を把握する。 ・精神疾患が日常生活に及ぼす影響をアセスメントする。 ・生涯、病気と共に生きていくことで生じる困難さを理解する。 |
セルフケア能力のアセスメントと日常生活行動への支援 | ・患者の意思を尊重し、患者の抱えている問題に患者と共に取り組む。 ・セルフケア能力の不足部分を援助する。 ・患者の健康的な側面を見出し、強化する。 ・日常生活上の困難に対処する技能を高める援助をする。 |
対象との援助関係の構築と発展 | ・自分自身の中にある精神障がい者に対する見方に気付く。 ・自分の表現に対する患者の反応の意味を考えることによって、自分自身の対人関係パターンを理解する。 ・患者への自分の影響についての気づきから、看護師が治療的環境になることを理解する。 ・患者の対人関係パターンを理解する。 ・自分と患者の間の相互作用に気付き、対象との関係を形成する。 |
精神科治療・リハビリテーションの場で提供される様々な医療・保健・福祉 | ・社会生活技能訓練、作業療法、音楽療法、グループワーク、レクリエーション療法、薬物療法など、実際に行われている医療の枠組みと方法について知る。 ・病院、就労継続支援事業所など、さまざまな治療の場と特徴を理解し、社会資源の活用について考える。 ・病棟の鍵、保護室、危険物のチェックなど、特殊な治療状況について学び、患者に与える影響を考える。 ・精神保健医療にかかわる各専門職種の役割を理解し、チーム医療における看護師の役割を考える。 |
1.受け持ち患者を理解するために必要な情報収集およびアセスメントができる。
2.受け持ち患者がその人らしい生活を送るために必要な看護援助ができる。
3.関わりの場面の再構成を通して、そこで何が生じているのかを説明できる。
4.受け持ち患者との関係性の変化に着目し、関わりの過程で体験したことの意味を述べることができる。
5.カンファレンスやグループワークの経験を通して学修したことを、集団力動の観点から振り返り、述べることができる。
6.精神科医療における治療環境の治療的意味を述べることができる。
7.精神障害者の社会復帰、地域生活に必要な社会福祉制度を挙げることができる。
8.精神保健医療福祉領域で求められる看護師の役割を述べることができる。
1.実習態度、実習内容、実習記録、演習(再構成)内容(80%)
2.最終レポート(20%)
【1・2について以下に挙げる項目について評価する】
①受け持ち患者を理解するために必要な情報収集およびアセスメント内容
②受け持ち患者がその人らしい生活を送るために必要な看護援助に関する姿勢・内容
③関わりの場面の再構成を通した自己理解への追求に関する内容
④カンファレンスやグループワークでの発言内容・姿勢
⑤精神障害者の社会復帰、地域生活に必要な社会福祉制度に関する記述内容
⑥精神保健医療福祉領域で求められる看護師の役割に関する発言・記述内容
1 | 【実習時間外に必要な予習・復習の時間:35時間】 予習:実習要項をよく読み、実習目的・目標や方法を理解しておく。 精神保健学、精神看護学、保健医療福祉行政論の講義資料やノートを中心に関連資料を読み、精神看護に関する理解を深めておく。 新聞やインターネットを活用し、精神看護に関連するトピックスの概要を把握しておく。 |
2 | 予習・復習:患者との関わりを実習記録、再構成などの記録として整理し、翌日の行動計画を立案して実習に臨む。 |
3 | 復習:実習の過程を振り返り、患者を通して学んだことをレポートにまとめる。 実習終了後は、学修成果と自己の課題を確認し、今後の学習計画を立案する。 |
4 | 〔実務経験のある教員〕 柴田 真紀、松尾真規子、海老澤 睦、大山 一志:看護師としての臨床経験を活用し、精神障がいとともに生きる人の理解と看護の実際について教育する。 髙橋 英雄(兼任):実習施設に勤務する臨床教員として、看護実践能力を発揮し、精神障がいとともに生きる人の理解と看護の実際について教育する。 |
5 | 〔卒業・学位授与の方針と当該授業科目の関連〕 ◎(1) 人間の尊厳・権利への深い理解と高い倫理観に基づく行動力 ◎(2) 豊かな人間性と幅広い教養を基盤として、自己理解と対象との相互理解に基づく援助的人間関係を築く力 ◎(3) 看護学とその関連分野の知識を基盤として、多様な対象に科学的根拠に基づく看護を提供できる実践力 ◎(4) 多様な保健医療福祉の場において、多職種との連携の中で看護専門職としての機能を発揮できる能力 〇(5) 必要な情報や研究成果を看護実践に活用し、課題解決に導くための基礎的能力 〇(6) 変化する社会や医療の動向を踏まえ、生涯にわたって研鑽し続けられる姿勢 ◎は特に関連するもの、○は関連するもの |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | なし。 | ||
参考書 | 『パーフェクト臨床実習ガイド 精神看護 第2版』 | 萱間真美編集 | 照林社 , 2015.1 |
参考書 | 『アクティブ・ナーシング こころを癒す : 実践オレム-アンダ-ウッド理論』 | 南裕子編著 | 講談社 , 2005.3 |
参考書 | 『改訂版 これからの精神看護学 : 病態生理をふまえた看護実践のための関連図』 | 森千鶴監編著 ; 田中留伊編著 | PILAR PRESS , 2016.12 |
参考書 | 『系統看護学講座 専門分野 精神看護学1 精神看護の基礎』 第6版 | 武井麻子(著者代表) | 医学書院 , 2021 |
参考書 | 『系統看護学講座 専門分野 精神看護学2 精神看護の展開』 第6版 | 武井麻子(著者代表) | 医学書院 , 2021 |