英 文 名 | : | Life-span Developmental Nursing (Practicum) |
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科 目 概 要 | : | 看護学3群科目、2年通年、必修科目、実習、1単位 |
担 当 者 | : | (◎は科目責任者) 杉本 知子※、 綿貫 恵美子※、 ◎シェザード樽塚 まち子※、 櫻井 理恵※、 ティーチング・アシスタント |
実 習 場 所 | : | 対面授業、老年看護学実習室、L2-309、L2-310、N号館 講義室1、N号館 講義室2 |
そ の 他 | : | 科目ナンバリングコード:N304-Gn04 ※は実務経験有 |
我が国における高齢化率は年々急速に増加している。高齢者の健康的な生活を支える上で、高齢者の生活の様子や心理的な側面を理解しておくことは、病院や在宅で関わる様々な健康ステージにある高齢者の看護を学ぶ前段階として重要である。この授業では、地域で生活している高齢者との関わりを通して、ライフステージの最終段階である老年期にある人々の発達的特徴について把握し、健康の向上を目指した看護援助について理解することを目的とする。
老年期の発達的特徴について講義で学修した内容をもとに、老年期を生きる人へのインタビューを通して対象理解を促す。さらに各自のインタビュー結果から得た考察をグループワークですり合わせることによって多様な高齢者の生活をイメージし、健康の維持・向上に向けた支援の在り方を検討する。
・パワーポイントと講義資料を用いて講義形式(一部グループワーク)で実習オリエンテーションを行う。
・各自の作成した実習計画書を添削後に返却する。
・老年期の発達的特徴を理解するためのインタビューガイドをもとに、学生は対象者へのフィールドワークを行う。フィールドワークの記録の提出後に添削し、実習期間に返却をする。
・各自が得た考察からグループワークを行い、学修成果を発表するための指導を行う。
・グループ単位で発表を行い、更にグループでの討議を重ね、各自実習での学びについてレポートを課す。
・グループ発表会の場において、グループで作成した成果物や発表の内容、実習での学び等について、口頭でのフィードバックを行う。
項目 | 内容 | 担当者 | 日時 | 実習場所 |
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オリエンテーション | ・本科目を履修する目的、ならびに到達目標を確認する。 ・実習内容の詳細について説明する。 | シェザード樽塚 まち子 杉本 知子 綿貫 恵美子 櫻井 理恵 | 5/29(木)③ | 対面授業・L2-310 |
実習課題の設定 実習計画の立案 | ・生涯発達看護学の学修内容から、これまでの発達段階をどのように経て人生の最終段階である老年期を迎えることになるのかを復習する。その上で、老年期の発達的特徴について、疑問や関心のある点を明確にする。 ・各グループ独自の実習課題を追加設定する。 ・身近な高齢者に実習への協力を依頼する。 ・共通の実習目的とグループの実習課題に取り組むための実習計画を立案する。 ・前期学修期間に実施する。 | シェザード樽塚 まち子 杉本 知子 綿貫 恵美子 櫻井 理恵 | 5/29(木)④ | 対面授業・L2-310 |
フィールドワークの準備 | ・フィールドワークの方法について学ぶ。 ・必要時、実習計画を修正する。 ・前期学修期間に実施する。 | シェザード樽塚 まち子 杉本 知子 綿貫 恵美子 櫻井 理恵 | 6/23(月)④ | 対面授業・N号館 講義室1 |
フィールドワークの実施 | ・実習協力者が生活している場に出向いてフィールドワークを行う。(約1時間) ・実習協力者を取り巻く環境及び日常生活を観察し、それらの状況に配慮して実習協力者への面接を行う。 ・実習計画に基づき、面接及び観察を行い、記録する。 ・夏期休暇等を利用して実施する。 | シェザード樽塚 まち子 杉本 知子 綿貫 恵美子 櫻井 理恵 | ||
グループ討議方法を学ぶ | ・フィールドワークで得られたグループメンバーの複数分の記録をもとに、内容を整理していく方法について学ぶ。 ・後期実習期間に実施する。 | シェザード樽塚 まち子 杉本 知子 綿貫 恵美子 櫻井 理恵 ティーチング・アシスタント | ||
グループ討議の実施 | ・実習協力者の発達的特徴の理解及びそれらの理解に基づく看護援助について、グループ討議を行う。 ・グループ討議を深めるために文献を活用する。 ・後期実習期間に実施する。 | シェザード樽塚 まち子 杉本 知子 綿貫 恵美子 櫻井 理恵 ティーチング・アシスタント | ||
成果発表 | ・グループ討議の結果を発表し、意見交換を行う。 ・後期実習期間に実施する。 | シェザード樽塚 まち子 杉本 知子 綿貫 恵美子 櫻井 理恵 ティーチング・アシスタント | ||
実習課題についての考察・まとめ | ・課題レポートを作成する。 ・実習先、実習協力者に実習成果の報告を行う。 ・後期実習期間に実施する。 | シェザード樽塚 まち子 杉本 知子 綿貫 恵美子 櫻井 理恵 ティーチング・アシスタント |
1.これまでの発達課題をどのように経て老年期を生きているのか、その発達的特徴を理解するための実習課題を設定することができる。
2.設定した課題に取り組むための実習計画を立案することができる。
3.実習協力者を取り巻く環境及び対象者の日常生活を観察し、記録できる。
4.収集したい情報を得るための面接をし、記録できる。
5.観察・面接した内容をもとに実習課題についてグループ討議ができる。
6.グループ討議で得られた老年期の発達的特徴について発表できる。
7.グループ討議において文献を活用することができる。
8.老年期を生きる人々の発達的特徴を踏まえ、協力者が健康的に生活するために必要な看護について論述できる。
9.実習の協力者に実習成果の報告ができる。
評価の内訳は、①実習計画書(20%)、②フィールドワーク記録(20%)、③グループ発表内容(30%)、④課題レポート(20%)、⑤実習態度(10%)とする。
上述の①~⑤については、具体的な評価項目(12項目)を記した実習評価表を学生に提示し、評価項目に基づいてレポートの提出およびグループワークへの参加の様子、発表場面での発言の様子などから実習目標の達成度として総合的に評価する。
1 | 予習:以下の項目について、教科書の該当部分を読んだり生涯発達看護学の授業資料を見直す。 1.老化による形態的・生理的変化について(2時間) 2.老年期にある人々の精神的・社会的側面の特徴と発達課題について(1時間) 3.ライフサイクルについて(1時間) 復習:実習の中で作成した成果物に目を通し、老年期にある人々の発達的特徴についての理解を深めるようにする。加えて、今後、老年看護の実習において、特に13領域のアセスメントをする上で参考になるため、復習として発表会での学びを整理し、地域で生活する高齢者の身体的・心理的・社会的特徴と発達課題への向き合い方についてまとめておく。(2時間) |
2 | 実習の詳細なスケジュールについては、後日に配布をする実習要項に示しているため、その内容を各自で確認すること。 フィールド活動は、夏期休暇中に実施する予定である。 |
3 | 〔実務経験のある教員〕 杉本知子、綿貫恵美子、シェザード樽塚まち子、櫻井理恵:看護師の臨床経験を活用した、高齢者の発達的特徴を理解するためのフィールドワークの実施と考察等についての実習指導。 後期実習期間のグループ討議および成果発表は、実務経験のあるTA が実習指導に加わる場合がある。 |
4 | 〔卒業・学位授与の方針と当該授業科目の関連〕 ◎(1) 人間の尊厳・権利への深い理解と高い倫理観に基づく行動力 〇(2) 豊かな人間性と幅広い教養を基盤として、自己理解と対象との相互理解に基づく援助的人間関係を築く力 (3) 看護学とその関連分野の知識を基盤として、多様な対象に科学的根拠に基づく看護を提供できる実践力 (4) 多様な保健医療福祉の場において、多職種との連携の中で看護専門職としての機能を発揮できる能力 〇(5) 必要な情報や研究成果を看護実践に活用し、課題解決に導くための基礎的能力 (6) 変化する社会や医療の動向を踏まえ、生涯にわたって研鑽し続けられる姿勢 ◎は特に関連するもの、○は関連するもの |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 系統看護学講座 専門分野Ⅱ 老年看護学. | 北川公子・他 | 医学書院 2025 |
教科書 | 生涯人間発達学 改訂第2版増補版. | 上田礼子 | 三輪書店 2016 |
参考書 | 必要に応じて紹介する。 |