| 英 文 名 | : | Basic Nursing Skills and Concept I(Infection Control, Environmental Control, Activity and Rest) |
|---|---|---|
| 科 目 概 要 | : | 看護学３群科目、１年前期 [月曜日3・4・5時限]、必修科目、講義・演習、１単位 |
| 担 当 者 | : | (◎は科目責任者) ◎小椋 正道※、 中山 栄純※、 飯田 智恵※、 葛城 建史※、 上條 翔矢※、 北川 柚香※、 熊谷 奈穂※、 他 |
| 講 義 室 | : | 対面授業、N号館 講義室1、N号館 講義室2 |
| そ の 他 | : | 科目ナンバリングコード：N301-Fn04 ※は実務経験有 |
看護の対象となる人々の個別性や状況に応じ、科学的思考に基づいた看護を実践する基礎的能力を身につけるために、対人関係技術、安全・安楽・自立、感染予防、環境の調整、活動と休息の観点から、対象の生活行動を整えることの意義を理解し、その基本的な実践方法を修得する。
・看護におけるコミュニケーション技術や観察・記録・報告の方法について演習し、討議を行う。
・医療における感染予防の原則に基づく正しい手指衛生、及び個人防護具の適切な着脱について演習し、討議を行う。
・ボディメカニクスを活用した病床環境の調整、体位変換・体位保持、車椅子移乗・移送に関する技術について演習し、討議を行う。
・提示された事例に対し、対象を尊重した態度でのコミュニケーション、感染予防にも配慮した病床環境調整、活動と休息を整える援助計画を立案し、計画に基づいた技術演習、観察記録報告の演習、実演発表・討議を実施する。また、一連の学習プロセスを通して、看護の本質を考察し、看護実践の根拠や具体的方法を言語化・行動化する。
1.教科書や自己学習用の視聴覚教材等での事前学習、グループ討議、技術演習、事例演習、実演発表、スキルチェックを行う。第3・4回の基本技術演習、第5～10回の事例演習はサーキット形式で学生を入れ替え実施する。
2.第3・4回の基本技術演習では、各自が教科書や事前学習教材(EVO)等で事前学習したことに基づき、手指衛生、個人防護具の取り扱い、車椅子点検・清掃、病床周囲の環境整備、ボディメカニクスを活用した体位変換について技術演習を行う。
3.第5～10回の事例演習では、事前学習教材(EVO) 臨床看護技術シリーズ第1～3巻（脳卒中患者への援助技術編）を基にした患者状況設定に対する援助計画(技術項目：看護コミュニケーション、観察記録報告、車椅子移乗・移送、体位変換・体位保持、病床周囲の環境整備)をワークシートに沿って立案し、グループで討議、技術演習を行う。
4.第11～12回では、事例患者の状況に応じた看護技術について実演発表と討議を行う。これまでの学習プロセスを通して、看護援助の根拠や具体的方法を言語化、行動化することを目指す。
5.第13～15回では、基礎看護技術Ⅰを通して学んだ内容についてスキルチェックとグループ討議、フィードバックを行う。
6.授業中には随時質問を受け付け、その場で回答する。授業外では、Google Classroomで、課題や質問への回答、レポートの総評、スキルチェックに関しての総評についてフィードバックを行う。
| 回 | 項目 | 内容 | 担当者 | 日時 | 講義室 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 看護技術とは 看護コミュニケーション 観察・記録・報告 | ・看護技術にはどのような項目があるのか、看護技術の原則（安全・安楽・自立、個別性、効率性、合理性、倫理的であること）等について理解する。 ・全ての看護に共通する基本的看護技術である、看護コミュニケーション技術(対人関係技術)について理解する。 | 小椋 正道 | 4/21(月)③ | 対面授業 |
| 2 | 観察・記録・報告 基礎看護技術Ⅰの学習方法について | ・全ての看護に共通する基本的看護技術である、観察・記録・報告の方法について理解する。 ・看護技術を学ぶ意義とその修得過程、自己学習方法や演習方法を理解する。 ・看護場面のVTRを視聴し、1年間かけて学んでいく看護事例を理解する。 | 熊谷 奈穂 | 4/21(月)④ | 対面授業 |
| 3 | 【基本技術演習 - 感染予防、環境の調整、対人関係技術 - 】 手指衛生・個人防護具（手袋、マスク、エプロン）の適切な取り扱い方法、病床周囲の物品や車椅子の点検・清掃の演習 | ・スタンダードプリコーションに基づく手指衛生（流水による手洗い・擦式手指消毒剤）と個人防護具（手袋、マスク、エプロン）を理解し、感染予防の基本的実践方法を学ぶ。 ・生活・病床環境を構成する物品（ベッド、オーバーテーブル、床頭台）の点検・整備清掃方法を学ぶ。 ・車椅子の準備・点検・整備清掃方法を学ぶ。 | 小椋 正道 中山 栄純 飯田 智恵 熊谷 奈穂 上條 翔矢 北川 柚香 | 4/28(月)③ | 対面授業 |
| 4 | 【基本技術演習 - 環境の調整、活動と休息、対人関係技術 - 】 病床周囲の物品やリネン類の取り扱い・ボディメカニクスを活用した体位変換と体位保持の演習 | ・生活・病床環境を構成する物品（ベッド、オーバーテーブル、床頭台、リネン類）の安全な使用方法・管理方法を学ぶ。 ・看護コミュニケーションとボディメカニクス、安全安楽な体位変換・体位保持の知識技術を活用した、生活・療養環境を整える基本的実践方法を学ぶ。 | 小椋 正道 中山 栄純 飯田 智恵 熊谷 奈穂 上條 翔矢 北川 柚香 | 4/28(月)④ | 対面授業 |
| 5 | 【事例演習】看護コミュニケーション | ・3～4回で学習した基本技術を活用し、看護師としての正しい身だしなみの整え、事例患者に応じた看護におけるコミュニケーションの実践方法を学ぶ。 ・事例の看護場面における観察・記録・報告を学ぶ。 | 小椋 正道 中山 栄純 飯田 智恵 熊谷 奈穂 上條 翔矢 北川 柚香 | 5/12(月)③ | 対面授業 |
| 6 | 【事例演習】病床環境の整備 | ・3～4回で学習した基本技術を活用し、事例患者へのボディメカニクス、シーツ交換、療養環境調整の実践方法を学ぶ。 ・事例の看護場面における観察・記録・報告を学ぶ。 | 小椋 正道 中山 栄純 飯田 智恵 熊谷 奈穂 上條 翔矢 北川 柚香 | 5/12(月)④ | 対面授業 |
| 7 | 【事例演習】体位変換・体位保持の演習 | ・3～4回で学習した基本技術を活用し、事例患者を援助する際の安全安楽で能率的な動作、目的に応じた安全安楽な体位変換や体位保持の実践方法を学ぶ。 ・事例の看護場面における観察・記録・報告を学ぶ。 | 小椋 正道 中山 栄純 飯田 智恵 熊谷 奈穂 上條 翔矢 北川 柚香 | 5/19(月)③ | 対面授業 |
| 8 | 【事例演習】車椅子移乗の演習 | ・3～4回で学習した基本技術を活用し、事例患者のADL・自然な立ち上がり動作・ボディメカニクスを活用した車椅子移乗の方法を学ぶ。 ・事例患者に応じた安全な車椅子移送の方法を学ぶ。 ・事例の看護場面における観察・記録・報告を学ぶ。 | 小椋 正道 中山 栄純 飯田 智恵 熊谷 奈穂 上條 翔矢 北川 柚香 | 5/19(月)④ | 対面授業 |
| 9 | 【事例演習】観察・記録・報告の演習 | 事例の看護場面における観察・記録・報告の実践方法を学ぶ。 | 小椋 正道 中山 栄純 飯田 智恵 熊谷 奈穂 上條 翔矢 北川 柚香 | 5/26(月)③ | 対面授業 |
| 10 | 【事例演習】事例患者の状況に応じた看護技術の発表へ向けた演習 | ・5～8回の事例演習で学習した演習項目について、事例患者の状況に応じた看護技術をより洗練させ、発表できるよう準備を行う。 | 小椋 正道 中山 栄純 飯田 智恵 熊谷 奈穂 上條 翔矢 北川 柚香 | 5/26(月)④ | 対面授業 |
| 11 | 【実演発表】事例患者の状況に応じた看護技術の発表 | ・5～8回の事例演習で学習した演習項目について、看護技術を発表する。発表後は事例患者へのより良い看護技術・実践について意見交換を行う。 | 中山 栄純 飯田 智恵 熊谷 奈穂 上條 翔矢 北川 柚香 | 6/2(月)③ | 対面授業 |
| 12 | 【ワークブック学習内容の共有】事例患者への看護について学修内容を共有 | ・事例患者へのより良い看護技術・実践について各自がワークブックに沿って学習した内容を共有する。 | 小椋 正道 中山 栄純 飯田 智恵 熊谷 奈穂 上條 翔矢 北川 柚香 | 6/2(月)④ | 対面授業 |
| 13 | 基本技術修得度の確認（1：感染予防・環境整備・ボディメカニクス・活動と休息に関する技術項目） スキルチェック | ・基礎看護技術Ⅰを通して学んだ内容についてスキルチェックを行う。 | 小椋 正道 中山 栄純 飯田 智恵 熊谷 奈穂 上條 翔矢 北川 柚香 | 6/9(月)③ | 対面授業 |
| 14 | 基本技術修得度の確認（2：感染予防・環境整備・ボディメカニクス・活動と休息に関する技術項目） スキルチェックとグループ討議 | スキルチェックでの実践について討議を行い、他の学生の意見も踏まえてより良い看護実践を検討する。 | 小椋 正道 中山 栄純 飯田 智恵 熊谷 奈穂 上條 翔矢 北川 柚香 | 6/9(月)④ | 対面授業 |
| 15 | 基本技術修得度の確認（3） スキルチェックに対する教員からのフィードバックと自己評価 | 教員からのフィードバックを他の学生と共有することで、疑問を解消し、自己の学習到達度や課題を整理する。基礎看護技術Ⅰで学んだ知識・技術を定着させるための、今後の学習目標・計画を立案する。 | 小椋 正道 中山 栄純 飯田 智恵 熊谷 奈穂 上條 翔矢 北川 柚香 | 6/9(月)⑤ | 対面授業 |
1. 安全・安楽・自立の意義を説明できる。
2. コミュニケーション技術、安全・安楽・自立を考慮した援助を実施できる。
3. スタンダードプリコーションの意義、目的、原則を説明できる。
4. スタンダードプリコーションに基づく衛生学的手洗い、個人防護用具着脱の方法を実施できる。
5. 環境の調整の意義、目的、原則を説明できる。
6. 看護技術におけるボディメカニクスの活用を説明できる。
7. 体位変換、安楽な体位の保持、車椅子移乗・移送の意義、目的、原則を説明できる。
8. 基本的な療養環境の調整を実施できる。
9. 基本的な臥床患者の体位変換、安楽な体位保持の方法を実施できる。
10. 基本的な車椅子移乗・移送方法を実施できる。
11. 患者と看護師のボディメカニクス、効率性・合理性を考慮した援助を実施できる。
定期試験(筆記試験) 50％、基本技術の修得度(授業内のスキルチェックにより評価)30％、ワークシート10％、学習への取り組み(一連の演習での積極性、グループメンバーとの協調性、課題提出状況)10％で総合的に評価し、スキルチェックはチェックシートに基づいて評価する。
| 1 | テキスト、看護学原論、看護機能形態学Ⅰ～Ⅳ等のテキスト・配布資料等に目を通し、看護援助の根拠となる知識を整理しておく。既習の知識と本科目で学習する内容の関連性を常に考えるよう努める。 |
| 2 | グループワークでは、技術の疑問を解消することを目指す。グループでの成果を得るために、各自が技術の基本的な手順・根拠を理解し、実践できるよう予習復習することが重要となる。 1）演習前後には自宅や学内で必ずGoogleClassroomまたは事前に配布する演習要項や資料を確認し、当日の学習内容と方法、事前・事後課題に目を通すなどして学修情報を得ておく。 2）予習・復習に必要な時間 15時間：授業の前に20分間、授業後に60分間程度 【予習】 ①教科書や自己学習用の視聴覚教材、配付資料などを精読し、技術の根拠となる知識を学修する。 ②技術修得に向けた事前演習を行う。 【復習】 ①教科書や配付資料などの内容を再学習する。 ②技術習得に向けて繰り返し演習する。 3）予習復習したことをもとに、自己の学習目標・課題を明確にしたうえで授業に臨む。 4）本科目開講日の5限や他の空き時間に実習室を活用し、計画的に自己練習を行う。 5）課題となる技術項目について十分に学習・練習してスキルチェックに臨む。 |
| 3 | グループワークにおける自己の役割、他者との協調を意識して主体的に参加する。 |
| 4 | 評価表に基づき技術修得度の自己評価および学生同士による他者評価を受け、技術修得度基準を達成できるように努める。 |
| 5 | 事前学習課題レポート、および授業の都度、学習成果をレポートとして記載する。 |
| 6 | 実習室では指定された服装とする。 |
| 7 | 演習では原則として、20分以内の遅刻3回で1回の欠席として扱い、20分以上の遅刻・早退は欠席とみなす。 |
| 8 | 〔実務経験のある教員〕 小椋正道、中山栄純、飯田智恵、熊谷奈穂、上條翔矢、北川柚香：看護師の臨床経験を活用した対象の生活行動を整えるを整えることの意義の理解、セルフケア能力の査定、支援が必要な対象への基本的な実践方法等についての講義・演習。 |
| 9 | 〔卒業・学位授与の方針と当該授業科目の関連〕 ◎(1) 人間の尊厳・権利への深い理解と高い倫理観に基づく行動力 〇(2) 豊かな人間性と幅広い教養を基盤として、自己理解と対象との相互理解に基づく援助的人間関係を築く力 ◎(3) 看護学とその関連分野の知識を基盤として、多様な対象に科学的根拠に基づく看護を提供できる実践力 (4) 多様な保健医療福祉の場において、多職種との連携の中で看護専門職としての機能を発揮できる能力 (5) 必要な情報や研究成果を看護実践に活用し、課題解決に導くための基礎的能力 (6) 変化する社会や医療の動向を踏まえ、生涯にわたって研鑽し続けられる姿勢 ◎は特に関連するもの、○は関連するもの |
| 種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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| 教科書 | 看護が見える vol.1 基礎看護技術 | 水戸優子、野崎真奈美、他 | メディックメディア、2018［購入］ |
| 参考書 | 最新基礎看護技術DVDｼﾘｰｽﾞ Ⅰ．食事・排泄・移動編 第7巻 体位変換・体位保持 第8巻 車椅子移動・ｽﾄﾚｯﾁｬｰ移動 Ⅱ．清潔編 第1巻 環境整備・ﾍﾞｯﾄﾞﾒｲｷﾝｸﾞ Ⅲ．診療・その他編 第1巻 感染管理 第8巻 看護実習の心構えと実際 | 菱沼典子 総監修 | 丸善出版 |
| 参考書 | 実践！看護技術ｼﾘｰｽﾞ 感染予防編 vol.1 ｽﾀﾝﾀﾞｰﾄﾞ・ﾌﾟﾘｺｰｼｮﾝ 日常生活の援助技術編 vol.1 ﾍﾞｯﾄﾞﾒｲｷﾝｸﾞ vol.2 ﾘﾈﾝ・寝衣の交換 vol.3 体位変換 | 長谷部佳子 監修 | 医学映像教育センター |
| 参考書 | 看護実践能力向上ｼﾘｰｽﾞ vol.3 臨床における感染防止対策 vol.4 看護における環境調整技術 vol.11-13 患者の心によりそう看護ｺﾐｭﾆｹｰｼｮﾝ | 椎葉典子 小竹久美子 ほか 西出久美 ほか | ビデオ・パック・ニッポン |
| 参考書 | 上記以外にも、図書館には、授業内容に関連する書籍や視聴覚教材が多数所蔵されている。適切な文献を探し、予習復習に活用する。その他、必要に応じ紹介する。 |