
| 英 文 名 | : | Gerontological Nursing (Practicum I) |
|---|---|---|
| 科 目 概 要 | : | 修士 高度実践看護学コース後期、必修科目、実習、4単位 |
| 担 当 者 | : | (◎は科目責任者) ◎杉本 知子※、 綿貫 恵美子※、 シェザード樽塚 まち子※、 佐藤 典子(実習指導者)、 柴田 展人(実習指導者) |
| 実 習 場 所 | : | 順天堂大学医学部附属順天堂東京江東高齢者医療センター認知症病棟 |
| そ の 他 | : | 老年看護学分野 |
認知症高齢者とその家族への看護実践をとおして、看護の対象者の特性を踏まえたヘルスアセスメント技術、援助技術、および倫理的課題に気づき対応できる力を身につける。また、認知症高齢者とその家族に必要な医療・ケアが円滑に提供されるための多職種との連携、ならびに認知症看護の専門性について学び、老人看護専門看護師としての役割を果すための専門的能力を培う。
以下について学ぶ。
・認知症の診断・治療
・認知症高齢者とその家族に対する専門的な看護判断、および看護援助(実践)
・認知症高齢者とその家族に対する円滑な医療・ケアを提供するための専門職間のコーディネーション(調整)
・認知症高齢者とその家族が抱える倫理的課題の抽出とその解決に向けたアプローチ(倫理調整)
・老人看護専門看護師が行う教育・相談活動の実際(教育、相談)
・認知症高齢者2名を受け持ち、看護を実践する。
・受け持ち高齢者に対する看護計画、および実施した看護の評価については、カンファレンスの場で発表し、意見交換を行う。
・老人看護専門看護師が行う教育・相談活動の場面や、外来等における診察場面を見学する。
・受け持ちの高齢者の診断・治療およびフィジカルイグザミネーションについては、医師による助言・指導が得られるよう調整する。
・受け持ち高齢者への看護実践をとおして気づいた倫理的課題とその解決に向けたアプローチ方法について、実習施設のスタッフと討議する。
・実習終了後には、看護実践に取り組んだ2事例のケースレポート、および到達目標に対する達成状況についてのレポートを作成する。
| 回 | 項目 | 内容 | 担当者 |
|---|---|---|---|
| 1年次 1月上旬~1月中旬 事前準備 |
・実習計画書の作成 ・実習に関する事前調整 |
事前準備は、以下のようにすすめる。 1.実習指導教員と学生の間で実習計画(実習の到達目標を達成するための具体的な実習方法)について検討し、その計画書案を作成する。実習記録はNANDA13領域を使用するため、事前学習により、アセスメント枠組みについての理解を深めておく。 2.学生は、実習指導教員同席のもと、実習指導者(老人看護専門看護師)や病棟管理者等(看護師長等)との打ち合わせ会を開催し、立案した実習計画書案についての指導を受ける。 3.実習指導教員は、実習に先立ち、実習学生の臨床経験、学内での学習状況、実習の準備状況について実習指導者に連絡する。さらに、打ち合わせ会の中で指導上の役割と連携の仕方について、実習指導者や病棟管理者等(看護師長等)と確認・調整をする。 ・指導医師への説明や指導の調整は、実習指導教員の依頼により、実習指導者(老人看護専門看護師)、あるいは病棟管理者等(看護師長等)が行う。 ・実習病棟および関連部署との調整は、担当教員との協議のもと、実習指導者(老人看護専門看護師)、あるいは病棟管理者等(看護師長等)が担当する。 ・教育環境の調整は、担当教員との協議のもと、実習指導者(老人看護専門看護師)、あるいは病棟管理者等(看護師長等)が行う。 |
杉本 知子 佐藤 典子 |
| 2月中 病棟実習 |
・認知症高齢者とその家族への看護実践(多職種との協働・連携を含む) 1)以下の条件を満たす高齢者を1名ずつ受け持ち、実習する。受け持ち高齢者のうちの1名は、認知症の行動・心理症状(BPSD)が著明にみられている者とする。 ・軽度な認知症をもつ高齢者 ・中等度・重度な認知症をもつ高齢者 2)実習期間中には、認知症高齢者のもてる力をひきだすための看護を実践するとともに、以下の項目にも取り組む。 ・倫理的な課題や葛藤の解決をはかるためのアプローチ ・相談、調整に関する活動 |
1.オリエンテーションにより、認知症高齢者の療養生活の実際や、提供されている看護の特徴について知る。 2.受け持ち候補者に対して、実習指導者等の指導のもと、文書を用いて協力依頼を行い、同意を得る。 3.受け持ち高齢者とその家族に看護を提供する:実習指導者・指導医師・教員の指導のもとでの看護実践をとおして、専門的な知識と援助技術について学ぶ。 1)受け持ち高齢者へのフィジカルイグザミネーションについては実習指導者(医師)等、専門的な看護援助の実施に関しては実習指導者(老人看護専門看護師)、あるいは病棟管理者等(看護師長等)の指導のもとで実施する。 2)認知症高齢者に対する診察場面を見学し、認知症の症状に関するアセスメント能力を強化する。 3)既習の知識を活用し、受け持ち高齢者とその家族に対する看護実践のために必要な情報を収集・分析し、看護計画を立案する。 4)立案した看護計画はカンファレンスの場で提案し、参加者の意見を踏まえ、必要時修正する。 5)チームの一員として、必要時、多職種と連携しながら看護を実施する。実施した看護については、カンファレンスなどの場で評価を受ける。 4.医療・ケアの提供を受ける認知症高齢者とその家族の倫理的課題についての感度を高めながら実習をし、実習指導者の指導のもとで、その課題の解決に向けて取り組む。 5.老人看護専門看護師が行う教育・相談・調整活動の場に同席し、専門看護師としての役割を果たすための方略について学ぶ。 |
杉本 知子 佐藤 典子 柴田 展人 |
| ・カンファレンス | 1.受け持ち高齢者とその家族が抱える課題やニーズについてのアセスメント、立案した看護計画、実施した看護に対する評価について報告し、参加者から助言をもらう。 2.実習指導者や教員とのカンファレンスは毎週行う。 3.討議を通して、受け持ち高齢者と家族への看護判断、看護援助の質を高める。 4.チームアプローチの基盤となる目標や情報の共有、ケアの調整について、カンファレンスの中で実践する。 5.実習の中間時点で、実習目標に対する到達状況を学生、実習指導者、教員で協議し、実習内容や方法の調整を行う。 |
杉本 知子 佐藤 典子 |
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| 3月中旬 学内実習 |
・事例報告、まとめ ・実習の評価 |
1.実習終了後には、看護を実践した2事例についてのケースレポートを作成し、発表する。 2.参加者との討議を通して、認知症看護の専門性、老人看護専門看護師に期待される役割についての理解を深めるとともに、自己の課題を明確にする。 3.実習の最終評価は実習指導者と担当教員の協議により行う。 |
杉本 知子 佐藤 典子 綿貫 恵美子 シェザード樽塚 まち子 |
1.受け持ち高齢者とその家族が抱えるニーズや課題について述べることができる。
2.ケアチームと連携して、受け持ち高齢者の看護上の課題を解決できる。
3.認知症高齢者を対象としたヘルスアセスメント技術と援助技術を習得できる。
4.多職種と連携し、受け持ち高齢者とその家族に対して必要な医療・ケアが円滑に提供できる。
5.医療・ケアの提供を受ける認知症高齢者とその家族の倫理的課題に気づき、その解決に向けて取り組むことができる。
6.老人看護専門看護師の実践、調整、相談、教育活動について説明できる。
7.認知症看護の専門性、老人看護専門看護師に期待される役割と自己の課題について述べることができる。
・認知症高齢者を対象としたヘルスアセスメント技術の習得状況(10%):正しい技術を身につけ、その技術が確実に実施できる。
・実習内容・記録(50%):受け持ち高齢者の健康状態等に応じた援助が適切かつ円滑に提供でき、その詳細が実習記録の中に正確に記されている。
・ケースレポート(30%):受け持ち高齢者に実施した援助の過程について正確に記述し、根拠を踏まえたうえでその評価について明快に記述できている。
・到達目標に対する達成状況についてのレポート(10%):認知症看護の専門性、老人看護専門看護師に期待される役割と自己の課題について、自分の考えを明快に述べることができている。
| 1 | 実習の詳細は別途提示する。 |
| 2 | 授業時に配布された資料や認知症とテーマとした文献等を読むことにより、認知症看護に関する理解を深める。講義の聴講や演習への参加をとおして修得した知識・技術を活用できるように準備を整えておく(4時間程度)。 |
| 3 | 実習指導者・担当教員から受けた指導やコメント、作成したレポートに対する講評について振り返る。さらに、文献等を読むことをとおして、指導内容やコメントについての理解を深めるようにする(4時間程度)。 |
| 4 | 〔学位授与の方針と当該授業科目の関連〕 《修士課程(高度実践看護学コース 専門看護師プログラム)》 ◎(1) 専門分野における卓越した看護実践能力 ◎(2) 専門職者としての倫理的課題の解決能力、多職種と連携するための調整能力、コンサルテーション能力 (3) 専門分野の看護実践の中で、研究的手法を用いて課題解決する能力 ◎(4) 専門分野における看護実践の質を向上させるための教育的役割を果たす能力 ◎は特に関連するもの、○は関連するもの |
| 種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
|---|---|---|---|
| 教科書 | なし | ||
| 参考書 | 必要な資料の配布および文献の紹介を適宜行う。 | ||
| 参考書 | 認知症ケアガイドブック | 編集:日本看護協会 | 照林社 |
| 参考書 | 3ステップ式 パーソン・センタード・ケアでよくわかる認知症看護のきほん | 監修:鈴木みずえ | 池田書店 |
| 参考書 | 認知症高齢者のチーム医療と看護:グッドプラクティスのために | 監修:日本老年看護学会 | 中央法規 |
| 参考書 | 今はこうする!高齢患者ケア | 戸島郁子編集、梁広石監修 | 照林社 |